むずかしい言葉は使いません。総務省が2026年7月に出した「情報通信白書(がいよう)」を、AIにくわしくない人でも3分で分かるようにまとめました。数字と絵で、いまの日本を見てみましょう。
「情報通信白書(はくしょ)」は、国(総務省)が毎年1回出す“通信とデジタルの今”をまとめた報告書です。スマホ・ネット・AIなどが、いま日本でどう使われているかが分かります。
総務省(国の役所)。毎年夏に発表される、いわば「日本のデジタル通信簿」です。
ずばりAI。「AIの進展がもたらす多面的影響 〜人間とAIが健全に協働する社会に向けて〜」がテーマです。
2025年に日本でAIの法律(AI法)ができ、国も会社もAI活用を本格的に進め始めたからです。
白書に出てくる主役は「生成(せいせい)AI」です。かんたんに言うと——
生成AIは、こんなものを作れます👇
※ この白書では、この「生成AI」がどれくらい使われているかを、日本・アメリカ・ドイツ・中国の4か国で調べています。
「生成AIを使ったことがある人」の割合。2年前はたった9%だったのに——
4か国の「使ったことがある人」の割合。日本はまだ一番低いです。
単位:%(生成AIを1種類以上使ったことがある人の割合)
日本の年代別。10代は9割超が経験ずみ。年齢が上がるほど下がります。
単位:%(日本/年代別の利用経験率)
日本では文章の作成が主流。画像・音声などはまだこれから。
単位:%(日本/使っているAIの種類)
「あなたにとって生成AIは?」という質問。ここで国民性が出ました。
出典:令和8年版情報通信白書(概要)P4〜6「個人におけるAI利用」
個人だけでなく、企業のAI活用も急伸。日本の会社の状況を見てみましょう。
「AIを使うための土台づくり」は、まだ他国に見おとり。(各国の企業の割合)
日本は「AIをただ使う」段階。海外は「会社の仕組みにAIを組み込む」段階へ進んでいる、という差です。
また、日本は「AI活用に組織として取り組んでいない」会社が約3割と、4か国で最多でした。
経営トップが「いつ淘汰されるか分からない」と危機感を持ち、全社でAI活用を宣言。人の確認を必ず挟むルール(ヒューマン・イン・ザ・ループ)でAIを安全に使う。
各部署の「困りごと」を起点に1年間AI活用を検討。送迎ルート最適化や問合せ自動化などで、全10部署で年間2,247時間もの業務削減を達成。
出典:令和8年版情報通信白書(概要)P7〜10「企業等におけるAI利用の進展」
白書の後半は、お金・市場・くらしの数字。押さえるべきポイントだけ抜き出しました。
アプリ利用時に自分のデータを提供していると「認識している」人の割合。日本は最下位。
便利さの裏で「何を渡しているか」を知ることも、これからは大切。
出典:令和8年版情報通信白書(概要)P12〜18「情報通信分野の現状と課題」
むずかしい話をぜんぶ捨てて、大事なのはこの3つだけ。
日本でも2人に1人が使い、会社の9割近くが業務に取り入れ始めた。“使うのが普通”の時代に入りました。
日本の弱点は、学ぶ環境や社内データの整備が遅れていること。個人の思いつきで終わらせず、会社の仕組みとして育てた所が伸びる。AIは“コスト”ではなく“資産”。
個人情報の漏洩など不安を感じる人は7割。人が最後に確認する(ヒューマン・イン・ザ・ループ)など、安全に付き合う工夫が欠かせません。
白書のキーワードは
「人間とAIが健全に協働するデジタル社会」。
AIに丸投げでも、拒絶でもない。人が主役で、AIを上手な相棒にする——それがこれからの働き方の答え、というのが国からのメッセージです。